湘南ビーチFMマガジン54号<夏には”崑崙”がおすすめ>
梅雨入りして湿度が高くなってきましたが、気温が高い日もありエアコンを使用している方も増えてきました。こんな時は、エアコンの冷たい空気で下半身が冷えやすくなります。
夏はギックリ腰に注意
腰痛には、痛みが長く続く「慢性腰痛」と、ギックリ腰に代表される「急性腰痛」があります。
当鍼灸院では、慢性腰痛は1年を通して患者さんがいらっしゃいますが、急性腰痛は夏に多い傾向があります。急性腰痛が夏に多いのは、冷房で下半身が冷えてしまうことが、原因の一つと考えられます。
暑い時は、素足で過ごす方も多いと思いますが、素足のまま室内で過すと、足首やふくらはぎが冷房の冷たい空気で冷えて、急性腰痛(ギックリ腰)の引き金になります。
急性腰痛の多くは、筋肉の痛みが原因なので数週間で回復します。しかし、骨折をともなうこともあるので、素人判断せずに医師の診断を受けるようにしましょう。特に高齢者は注意が必要です。
次のような急性腰痛は注意が必要です
- 吐き気がある
- 気分の不快感が強い
- じっとしていても痛い
- ぶつけたり、強い衝撃を受けた
- 痛みがどんどん強くなる
急性腰痛の一つ、ギックリ腰の対処方法は、以前は1週間くらいの安静でした。しかし、最近の研究では、強い痛みが無くなったら、徐々に普段の生活に戻す方が、治りが早いと言われています。
ギックリ腰を防ぐには
ギックリ腰は、「魔女の一撃」と言われるように、痛みが強いので、予防することが最善策です。
ぎっくり腰の原因の一つに下半身の冷えがあげられます。下半身の中でも、特にふくらはぎを冷やすとぎっくり腰が起こりやすくなります。
したがって、ふくらはぎを温かくしておくことが大切です。
また普段から次のようなことを気を付けましょう
- 膝下までの長い靴下で、ふくらはぎを保温
- 夏でも湯船に入って、下半身を温める
- 筋肉に必要なミネラルや、水分補給
ぎっくり腰には崑崙(こんろん)がオススメ
崑崙(こんろん)というツボは、外くるぶしとアキレス腱の間にあります。冷えが原因の腰痛やギックリ腰では、お灸がお勧めです。マガジン48号の承山(しょうざん)と合わせて刺激してもよいです。
また、慢性の腰痛は、マガジン40号で紹介した太渓(たいけい)がお勧めです。
お灸は冬というイメージですが、意外と冷えやすい夏に向いたケアの方法です。