湘南ビーチFMマガジン56号<冬には”血海がおすすめ>
寒さが厳しくなってきましたが、東洋医学では「寒邪(かんじゃ)」が体に侵入すると痛みが強くなる。と考えます。寒い季節は関節の痛みが強くなりやすいので、お灸の養生が向いています。
膝の痛みでお悩みの方
厚生労働省の調査によると、40歳以上の女性の約6割、男性の約4割が、「膝の痛みを感じている。」という結果が出ています。
そのうちの多くは、変形性膝関節症と言われるもので、軟骨がすり減って炎症が起こることで、痛みを感じます。
変形性膝関節症は、加齢や筋力・柔軟性の低下が原因とされています。
リスクが高いのは
- 膝の怪我をした経験がある
- 体重が重い
- O脚
- 女性
女性のリスクが高いのは、「筋力が弱い」ことと、「ホルモンの影響」と言われています。
痛みを感じる場所は
- 膝の内側
- 膝のお皿の上や下
- 膝の外側
に痛みを感じることが多い様です。最も訴えが多いのは「膝の内側」です。
どんな時に痛みを感じるのか
変形性膝関節症は「動作の始めに痛い」のが特徴です。例えば、「歩き始めは痛くても、歩いているうちに楽になる。」といったように動かしているうちに症状が緩和します。
- 歩き始め
- 立ち上がるとき
- 階段の昇り降り
- 膝を深く曲げる時
膝の痛みは、日常生活に支障が出ます。また、今までできていた運動や趣味ができなくなるなど、楽しみが減る原因にもなります。
初期であれば、運動療法とお灸で痛みが軽くなりますが、まずは専門医の診断を受け、膝の状態を知ることが大切です。
膝のセルフケア
では、自分でできることは何でしょう?
太ももの筋力低下や、血行不良によって、痛みが起こりやすくなります。膝痛予防には、特に太ももの筋力アップがお勧めです。
<筋力アップ>
1.太ももの前面の筋肉
①椅子に深く座わる
②太ももの筋肉を意識して膝を伸ばす。
伸ばしきったところで5秒維持
③元の位置に戻す
①~③を5回から10回繰り返す。
2.太ももの内側の筋肉
①次に両脚の太ももの間にタオルを挟む
②太ももでタオルをつぶすようにして10秒維持する。
①と②を5回から10回繰り返す。
<ストレッチング>
次はストレッチングです。
①椅子に深く座って片足を前に伸ばす
この姿勢で10秒、太ももの裏ととふくらはぎを伸ばす。
- 反動をつけないように
- つま先を立てるようにする
お灸で膝痛予防
血海(けっかい)は太ももにあるツボです。血海にお灸をすると、筋肉のこわばりが和らぎ、血行も良くなります。
また、免疫力がアップするため、痛みが和らぎます。
冬は痛みが強くなりやすいので、お灸で膝痛予防をしましょう。