湘南ビーチFMマガジン47号<秋には”手三里”がおすすめ>
二十四節気という暦では、9月8日から秋分の日9月23日の前日までを「白露(はくろ)」といいます。白は「秋」を表し、露は文字通り「つゆ」という意味で、夜間の気温が低くなり、朝露が草花に露がつき始める頃という意味です。
夏バテ
朝晩は風が爽やかな日もありますが、昼は気温が上がってまだ蒸し暑さを感じる日もあります。また今年は梅雨時から蒸し暑さが続き、一日中クーラーをつけて過ごすことも多かったと思います。このような時は、朝晩と昼の温度差や、外気の暑さと室内の冷気の温度変化に対応するため、自律神経は激しく変化します。そのため、疲れがとれない、食欲がない、お腹をくだすという夏バテ症状を起こしやすくなります。
また、夏の間に冷たい飲食を取りすぎたために、胃腸の働きが低下することで、ますます不調を感じることになります。
整腸で疲労回復
食欲旺盛でいつもハツラツと元気な人は、腸の働きが良いと言えます。反対に夏バテしやすい人は、腸の元気が足りない傾向があります。従って夏バテを解消するには、まず腸の環境を整える事が必要です。
腸の環境を整えるには、温かい飲食や、秋に旬になる根菜類、イモ類を良く噛んで食べるのがお勧めです。腸の働きを整えると、お肌の不調も解消しやすくなります。
これから、鰹やさんまが旬を迎えます。どちらもDHA、EPAという脂肪酸も多く、高たんぱくで低脂肪の食品なので、夏バテ解消にお勧めです。秋の鰹は戻り鰹と言って、初鰹よりも脂がのっているのが特徴です。魚の脂は血液サラサラの効果もあるので安心です。鰹はタウリンという疲労回復に関わる成分も多いのが特徴です。
むくみが気になる方は、ハトムギ茶やあずき茶がお勧めです。
セルフケア
東洋医学では、肺と大腸は表裏関係にあり、互いに働きを支え合っていると考えます。例えば、腹式呼吸で肺の機能を高めると、腸の働きも良くなると考えます。
そこで、睡眠前に腹式呼吸を取り入れてはいかがでしょう。腹式呼吸が難しい方は、鼻からゆっくり息を吸って、「フー」っと言いながら、口から吐く方法で呼吸を行いましょう。ストレッチングと合わせて行うのもお勧めです。
手三里で腸を元気に
手三里というツボは、腸とは遠い腕にあるツボです。このツボは、腸の働きを整える作用や、夏バテした体を回復させる作用があります。 手三里のツボ押しをして、重い痛みを感じる時は、さらにお灸をするのがお勧めです。 合谷や足三里と合わせて行うとさらに効き目があります。
ツボ押し養生のポイント
- 強く押しすぎない
- 指の「はら」で押さえる
- 1か所を5秒くらい押す。それを2~3回繰り返す
飲食飲酒前後、入浴前後は避けて、ゆっくりと時間が取れる時がお勧めです
一日一回のツボ押しで、夏バテを解消して秋の養生をしましょう